オトメ

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ひっ、と零された声に、湛える微笑みを深める。

か細い肩を震わせ怯える姿は、蛇に睨まれた蛙というよりはまるで、今にも獣に食べられそうな小動物のようね。

でも残念。

わたしは獣なんて血腥い生きものではないの。

畏怖を浮かべた可愛い女のコを喰い散らかす趣味なんて、持ち合わせてないわ。

だからね。
ミステリー・推理
公開:18/04/06 13:35

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