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これは人から聞いた話だが、日本のとある田舎町にはタバス湖と言う小さな湖があるらしい
何でも水田だった土地をわざわざ区画整理して大きな湖にしたそうだ。まあ、その理由を聞けば、よくある話だが、町長の鶴の一声で町おこしのために目玉となるものを作ったらしい。当初は田場湖と呼ばれていた。もみ殻を燃やした煙が煙草の香りに似ていたからである。でも、いつしかその名は現在のタバス湖へと変わった。なぜかといえば、ブラックバスが住みついたからである。きっと彼らが好む餌が豊富にあったのであろう。彼らが住み着いてからというもの、次第に土壌は中性から酸性を帯びた。湖も真っ赤になった。それに困ったのは町長。町おこしのつもりが酸性多数で在来種の生物がいなくなってしまったからだ。どうしたものかと悩んでいると業者がやって来てポンと大金を払い、湖を買い占めた。気になって調べてみると、どうやらその水を小瓶に入れて売っているらしい
公開:18/04/05 22:59
更新:18/04/06 08:53

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