生まれ変わったら
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「お前は笹になるのだ!」
神様の言葉で僕は笹に生まれ変わった。
6月の終わり、ショッピングモールに置かれた僕の足元にはカラフルな短冊の束が積まれていた。
「家内安全」
「公務員試験合格!」
「ハンバーグがたべたい」
僕は沢山の人々の願いを体にまとった。
ある時、不思議なことに、笹の僕の目の前に、人間だった頃の僕が現れた。
しかし、人間の僕は七夕の笹には目もくれずに足早に通り過ぎていった…
…僕はアラームで目を覚ました。7月7日土曜日。後味の悪い夢だった。
ショッピングモールに行くと、七夕の笹飾りがあった。
せっかくだから願い事を書こうと短冊を手にしたがなかなか願い事が浮かばない。その途端、僕の視界がぐにゃりと歪んだ。
気がつくと僕は笹になっていた。目の前には願い事を書いている僕の体がある。
「人間になりたい」
僕の体はそう書かれた短冊を飾るとその場を足早に去って行った。
神様の言葉で僕は笹に生まれ変わった。
6月の終わり、ショッピングモールに置かれた僕の足元にはカラフルな短冊の束が積まれていた。
「家内安全」
「公務員試験合格!」
「ハンバーグがたべたい」
僕は沢山の人々の願いを体にまとった。
ある時、不思議なことに、笹の僕の目の前に、人間だった頃の僕が現れた。
しかし、人間の僕は七夕の笹には目もくれずに足早に通り過ぎていった…
…僕はアラームで目を覚ました。7月7日土曜日。後味の悪い夢だった。
ショッピングモールに行くと、七夕の笹飾りがあった。
せっかくだから願い事を書こうと短冊を手にしたがなかなか願い事が浮かばない。その途端、僕の視界がぐにゃりと歪んだ。
気がつくと僕は笹になっていた。目の前には願い事を書いている僕の体がある。
「人間になりたい」
僕の体はそう書かれた短冊を飾るとその場を足早に去って行った。
その他
公開:18/06/17 21:28
北海道出身です。
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