不幸の手紙

郵便受けに私宛の差出人の書かれていない手紙が届いていた。

「不幸の手紙
この手紙を１週間以内に５人に出さないとあなたに不幸が訪れます」

私は恐怖した。
幸い、ウチには使っていない年賀状が何枚もあったため、それを使いまわすように私は不幸の手紙を書いた。
５人…悪いが友人たちに犠牲になってもらおう…
私は不幸の手紙を５枚、その日のうちに投函した。

３日後、郵便受けに５枚の不幸の手紙が入っていた。
きっと友人たちも私に送ったのだ！

私は怒りと恐怖に震えた。

そんな私にたまたま通りがかった郵便局員は言う。
「山田さん、それ、全部料金足りないよ。今のハガキの郵便料金は５２円じゃなくて６２円だからちゃんと守ってね。
…あと、不幸の手紙に差出人を書く人を始めて見たよ」