顔交換アプリ

私は幼馴染の彼女に嫉妬している。
彼女は美人で人当りも良く、誰からも愛されている。
私は醜く暗く、誰からも愛されない。
そんな私を彼女だけは見捨てなかった。でも私はそれが悔しかった。

ある日、私は彼女を誘い、顔交換アプリで写真を撮ることにした。
画面の中の二人の顔が入れ替わる。
それは現実にも入れ替わった。
私はそれを彼女に告げず家に帰った。今頃きっと醜い顔になっていることに嘆いていることだろう。

次の日、私は驚いた。美しいと思っていた彼女の顔はむくれ眉はなく目も小さかった。
私は前髪で顔を隠し登校した。

幼馴染の彼女がいた。いつもより美人で輝いていた。
私に気付いた彼女がやってくる。
「昨日はありがとう。私、ずっとあなたの顔が欲しかったの。肌艶はいいし、大きな黒目は可愛い。今日はメイクが楽だったわ」

私は知らなかった。彼女が陰で努力していたことを。私の顔に嫉妬していたことを…