タイムマシンで未来に行ってきた

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タイムマシンで百年後の未来に来た。私はそこで異様な光景を目にする。
多くの人がボーっと突っ立っており、焦点の合わない目で虚空を見つめている。
老若男女、皆がそんな状態であるため、私は異常事態が起きているのかと思った。

そんな中、やっと普通に歩いている人を見つけたので話を聞いてみることにした。
「あの人達が何やっているかって?そりゃ、スマホいじっているに決まっているでだろう」
スマホ?そんなものはどこにも見当たらないぞ?
「何言ってんだ?スマホは脳の中に組み込むのが当たり前の時代じゃないか。
脳の中だと、水没や落として故障することもない。置き忘れや既読スルーもないから安心安全なんだよ」
成程。未来ではそうなっているのか。
「ただ、歩きスマホは禁止されているからね。スマホを使うときは皆ああなるのさ。
ま、おかげで俺のようなスリは仕事がしやすくていいんだがな」

未来とは案外不用心なんだな…
SF
公開:18/06/17 18:29

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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