万華鏡列車
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いつもの終電の最後尾。仕事優先席に座っていた俺。隣の車両から賑やかな声がして、覗くと景色が傾いた。
そこは豪華な内装の美女専用車両だった。仕事の鬱憤を晴らそうと俺は美女達と酒を飲んだ。用を足そうと隣の車両へ移ると再び、景色は傾いた。
真っ暗な車両はひどく寒い。座席も吊革もなく、床で乗客が寝る弱者冷遇車両だ。漠然とした不安を覚えた俺は先を急いだ。
隣は朝の満員電車。俺は高校生でそこには毎朝、見かける彼女の姿が。イヤフォンをした他校の彼女と話したい、当時の小さな願いだったっけ。今日こそは。彼女は隣の車両へ移り、後を追った。
「終点ですよ」
なんだ、夢か……。降車すると先頭車両にいた。
あれっ?今の女性は。前を歩く女性に思わず声をかけた。イヤフォンを外し、女性は振り向く。
きょとん、怪訝、思案、彼女の表情は豊かに変化し、最後には笑った。
終点は始点となり、俺の進むレールの切り替わる音がした。
そこは豪華な内装の美女専用車両だった。仕事の鬱憤を晴らそうと俺は美女達と酒を飲んだ。用を足そうと隣の車両へ移ると再び、景色は傾いた。
真っ暗な車両はひどく寒い。座席も吊革もなく、床で乗客が寝る弱者冷遇車両だ。漠然とした不安を覚えた俺は先を急いだ。
隣は朝の満員電車。俺は高校生でそこには毎朝、見かける彼女の姿が。イヤフォンをした他校の彼女と話したい、当時の小さな願いだったっけ。今日こそは。彼女は隣の車両へ移り、後を追った。
「終点ですよ」
なんだ、夢か……。降車すると先頭車両にいた。
あれっ?今の女性は。前を歩く女性に思わず声をかけた。イヤフォンを外し、女性は振り向く。
きょとん、怪訝、思案、彼女の表情は豊かに変化し、最後には笑った。
終点は始点となり、俺の進むレールの切り替わる音がした。
ファンタジー
公開:18/06/17 12:08
★そるとばたあの400字SSは、ことば遊びと文章のリズムにこだわり、音を体感できる物語がコンセプトです!
★第19回坊っちゃん文学賞大賞『ジャイアントキリン群』
★2025年12月、2冊同時刊行の電子書籍
『3分間のまどろみ カプセルストーリー』(Gakken)に『恐竜バーガー』寄稿。
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の選択』、六文字の返信ほか)
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ショートショートの可能性と豊かさが詰まったアンソロジーですのでぜひ!
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そるとばたあ