明るいアイツがキレるとき

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「ただいま…」
今日も仕事で失敗し、上司に怒られ、同僚にはバカにされ、何もかも上手くいかない1日が終わり家に帰ってきた。
「おっかえりー!今日の仕事どうだった?って、聞くまでもないかー。まあ元気出せよ。どうにかなるって」
そう言って俺を慰めてくれるアイツ。明るくて気のいい奴だ。
「だってお前、やれば出来る奴じゃん。ま、俺様ほどじゃないけどな!」
口うるさいアイツの励ましは今日ばかりは聞きたくない。
上から目線の物言いが腹が立つ。
俺は無視を決め込み、ビールを一気に煽った。
「なー、なんか言えよ、おい。励ましてやってんだぞ。何か言えって言ってんだろオイ!こっち向けよコラァッ!」
アイツを無視して俺はそのまま布団に倒れ込んだ。
「なんだオイ?もうダウンか?そんなんだから会社でも上手く行かないんだよ!こっち向けって言ってんだろ!」
俺はそれでも無視を続けた。

ブチッ!

電球が切れた。
公開:18/06/14 18:53

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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