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朝から体がだるいので布団でごろごろしていると、アリの行列がなにかを一生懸命に運んでいるのが見えた。
じっと観察していると、全員がおなじような大きな物を運んでいるので、少し気になった。
ぼくは寝床から起き上がり、通りかかった一匹のアリから荷物を奪った。
するとそれは、1センチくらいの正方形の白い塊だった。
「なんだ、これは? 砂糖でもなさそうだが」
荷物を奪われたアリがこちらを見てウロウロしていたので、そっと返してやると大急ぎで運んでいった。
ぼくはアリのあとを尾けてみることにした──。
アリの行列は廊下を延々と行き、縁側を降りてぼくの家の物置へと続いていた。
「中に巣でも作りやがったかな」
と思いながら、ぼくは物置のドアを開けた。
そこには「ぼく」がいた。
アリの大群が新しいぼくの体を組み立てていたのだ。
ぼくは自分の体が、ザラザラと音を立てて崩れていくのを感じた──。
じっと観察していると、全員がおなじような大きな物を運んでいるので、少し気になった。
ぼくは寝床から起き上がり、通りかかった一匹のアリから荷物を奪った。
するとそれは、1センチくらいの正方形の白い塊だった。
「なんだ、これは? 砂糖でもなさそうだが」
荷物を奪われたアリがこちらを見てウロウロしていたので、そっと返してやると大急ぎで運んでいった。
ぼくはアリのあとを尾けてみることにした──。
アリの行列は廊下を延々と行き、縁側を降りてぼくの家の物置へと続いていた。
「中に巣でも作りやがったかな」
と思いながら、ぼくは物置のドアを開けた。
そこには「ぼく」がいた。
アリの大群が新しいぼくの体を組み立てていたのだ。
ぼくは自分の体が、ザラザラと音を立てて崩れていくのを感じた──。
ホラー
公開:18/06/12 00:36
更新:22/09/29 19:49
更新:22/09/29 19:49
(੭∴ω∴)੭ 渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。 小説・漫画・写真・画集などを制作し、Amazonで電子書籍として販売しています。ショートショートマガジン『ベリショーズ』の編集とデザイン担当。
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