ふるえるふえるひゅるるるる

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屋敷に幽霊が出て住人が次々に行方不明になっている。その屋敷の除霊が今回の依頼だ。聞くと以前にも別の除霊師がやってきたが、すぐに逃げ出したそうだ。今では広い屋敷に初老の主だけが残っている。大切な屋敷を出て暮らす事は出来ないらしい。
屋敷全体が怨念に包まれていた。ここで暮らす主は鈍感か、もしくは狂人だ。やがて激しい怨嗟を抱えた幽霊を見つけた。幽霊は手招きするように私を屋敷の奥へ案内する。古い肖像画を外すと地下へと続く階段を見つけた。階段の先には隠し部屋があった。部屋の中に足を踏み入れて、一目で理解した。ここは屋敷の住人を皆殺しにした部屋だ。すると犯人は…。
ドスッ!
不意に私の胸部を刃物が貫いた。
振り向くと主が狂ったように笑っていた。
「除霊師はホントやっかいだね。なんでここを見つけちゃうかな~」
痙攣する体。噴き出す血液。意識が霞む。

こうなったら
幽霊になって
主の悪事を
暴いてやる…
ホラー
公開:18/06/11 22:48
更新:18/06/12 12:25

のりてるぴか( ちばけん )

月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。

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