願いのタイムラグ
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会社からの帰途、唐突にヒーローが現れた。
「な、なんだなんだ?」
「迎えに来たぞ」
「どういうことだ」
「子供の頃、君は七夕の短冊にこう書いただろう。『ヒーローになりたい』と」
「そういえば……」
「その時の願い事をかなえに来たのだ! さあ、私とともに行こう!」
僕は少し考え、やがて首を横に振った。
「やめておくよ」
「なぜだ?」
「僕はもう子供じゃないし、それに」
僕が理由を説明すると、ヒーローは大きくうなずいた。
「分かった、君はもうヒーローになったのだな」
そう言って、ヒーローは僕に背を向け、去っていった。
僕はしばらくその場に立っていたが、再び、歩き出した。妻と子の待つ家へ。僕は彼らの生活を守っていかねばならない。それが『サラリーマン』としての僕の戦いなのだ。
「な、なんだなんだ?」
「迎えに来たぞ」
「どういうことだ」
「子供の頃、君は七夕の短冊にこう書いただろう。『ヒーローになりたい』と」
「そういえば……」
「その時の願い事をかなえに来たのだ! さあ、私とともに行こう!」
僕は少し考え、やがて首を横に振った。
「やめておくよ」
「なぜだ?」
「僕はもう子供じゃないし、それに」
僕が理由を説明すると、ヒーローは大きくうなずいた。
「分かった、君はもうヒーローになったのだな」
そう言って、ヒーローは僕に背を向け、去っていった。
僕はしばらくその場に立っていたが、再び、歩き出した。妻と子の待つ家へ。僕は彼らの生活を守っていかねばならない。それが『サラリーマン』としての僕の戦いなのだ。
その他
公開:18/06/11 21:11
更新:18/06/12 08:36
更新:18/06/12 08:36
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