夢の父

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玄関を開ける。
砂利一面の庭を少し歩くと、使わなくなった門が見える。
向かいの家のおばさんと目が合い、会釈をする。
国道に出る。目指す場所はない。言ってしまえばただの散歩だと思う。
右へ行こう。地元の名がついた橋が見えてきた。渡ろう。
半分程渡り、少し息が切れた。また進む。
右を見れば大きな川、左を見れば時々使われている野球場が見える。橋を渡りきり、土手を少し歩いた先に自分が通うはずだった幼稚園が見えた。また国道を道なりに進む。
数件の住宅が新しく誕生しようとしている。保育園、小さな畑、その先に赤信号。立ち止まり、また進む。
初めてポケットカメラを買って貰った店は団子屋になっていた。少しショック。でも進む。
最寄りの駅が見えてきた。後、手招きする父も。
夢はここで終わった。

何回目かのお盆の時の夢はまだ鮮明。
線香の匂いが思い出させているのかもと思いながら、ただいまと玄関を開ける。
その他
公開:18/06/10 17:46

Aya

我流でやっています。

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