マッチ売りの少女

2
80

マッチ売りの少女は、寒くてたまらなくて、マッチを一本擦りました。
すると、炎の向こうにご馳走がみえました。思わずてを伸ばしたところで、炎が消えてご馳走も消えました。
もう一度マッチを擦ると、暖かい暖炉。しかしてを伸ばすと、やはり炎と共に暖炉も消えました。
少女は、のこりのマッチを、路上で実演販売することにしました。
そしてご馳走や暖かい部屋を手に入れたのでした。

それから数十年たち…。
少女だった老婆は、一本のマッチを擦りました。それはかつて、夢を見せてくれたマッチの最後の一本でした。老婆はその中に、最後の夢をみました。マッチの火が消えて、そこには消えたマッチだけが残されたのでした。
ファンタジー
公開:18/06/11 17:35
更新:18/06/11 20:53

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容