合格祈願
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「初めまして。家庭教師の鈴木です。突然ですが亮君、合格祈願のために初詣に行く人の方が行かない人よりも合格率が高いという話は知っていますか?」
「初めて聞きました。でもどうして? まさか、神様が合格させてくれるからなんて言いませんよね?」
「そんな非科学的な話ではなく、ちゃんとした理由があるんです。亮君、もしも受験の本番前の模試で成績が悪かったらどうしますか?」
「寝る間も惜しんで必死に勉強すると思います」
「そんな時に、合格祈願に行こうと思いますか?」
「そんな余裕ないです」
「つまり、合格祈願に行ける人はそれだけ成績に余裕があるということです」
「なるほど」
「亮君。受験の本番まであと一年。今の内にしっかり勉強して、合格祈願に行けるように頑張りましょう」
「はい」
翌年の正月。
亮君は合格祈願に来ていた。もっともそれは、神頼みをするしかないほどのひどい成績だったためなのだが……。
「初めて聞きました。でもどうして? まさか、神様が合格させてくれるからなんて言いませんよね?」
「そんな非科学的な話ではなく、ちゃんとした理由があるんです。亮君、もしも受験の本番前の模試で成績が悪かったらどうしますか?」
「寝る間も惜しんで必死に勉強すると思います」
「そんな時に、合格祈願に行こうと思いますか?」
「そんな余裕ないです」
「つまり、合格祈願に行ける人はそれだけ成績に余裕があるということです」
「なるほど」
「亮君。受験の本番まであと一年。今の内にしっかり勉強して、合格祈願に行けるように頑張りましょう」
「はい」
翌年の正月。
亮君は合格祈願に来ていた。もっともそれは、神頼みをするしかないほどのひどい成績だったためなのだが……。
青春
公開:18/06/10 23:02
更新:18/06/16 00:36
更新:18/06/16 00:36
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