七月七日と金平糖

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催涙雨をご存知だろうか
七月七日に降る雨をこう呼ぶのだそうだ、彦星と再会を果たした織姫の流す嬉し涙 はたまた再会を果たせなかった悲しみの涙

なんとロマンチックな事か。
大人になると 特別 にとんと疎くなる、私にとってはなんら変わりない いつもの休日だというのに…
窓の外の雨音を感じながら
ボンヤリと眺めていた情報番組になんとも言えない嫌気がさしていた時
隣で観ていた娘が 妻に隠れて食べている金平糖を小さな手 いっぱいに掴む

「ねぇパパ。このコンペートー織姫さまにあげたいな。きっと キレイね おいしいね って笑顔になるのにね」

そう言ってこちらを向く彼女の瞳は色とりどりの甘い星と疲れた大人を映した。

あぁ、いつかの日の私もこんなに輝いていたのだろうか

神さま織姫さま
願わくば、この大きな瞳にいつまでも星が瞬きますように…
金平糖に願いを込めて。
ファンタジー
公開:18/06/09 11:33
更新:18/06/09 16:05
七夕

ハチヤ

どーもこんにちは!

他の方の話を読むと、自分の言葉の引き出しは
小学生で止まっているのではないか?
と思いはじめました。ハチヤです。

思いついたままに吐き出しますので
更新率は不安定!

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