ラジ男
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僕は学校が嫌いだ。話す友達が居ないから。
先生に当てられ答えるだけの毎日は、退屈で仕方がない。
そんな僕を見かねた母が『ラジ男』という人形を買ってきた。
「この年で人形?」と思ったが、話し相手になるらしい。
機能は単純で、スイッチを押して話しかけると、単語で聞き返してくるだけ。
「今日学校に行ってきたよ...」
「ガッコウ?」
「...そう、学校。毎日行ってるからね。」
「マイニチ?」
使い始めたころは、しょうもないと思いながらも、日に日にラジ男と話す時間が増えていった。
いつの間にか僕の中でラジ男は親友になっていた。
だが、ラジ男が壊れてしまい、また退屈な学校生活が戻ってきた。
そんなある日、隣の男子が消しゴムを忘れたらしく、声をかけてきた。
「消しゴム貸してよ」
「消しゴム?」
「忘れちゃって」
「忘れたの?」
その日から次第に友達が増え、僕はみんなにとっての『ラジ男』になった。
先生に当てられ答えるだけの毎日は、退屈で仕方がない。
そんな僕を見かねた母が『ラジ男』という人形を買ってきた。
「この年で人形?」と思ったが、話し相手になるらしい。
機能は単純で、スイッチを押して話しかけると、単語で聞き返してくるだけ。
「今日学校に行ってきたよ...」
「ガッコウ?」
「...そう、学校。毎日行ってるからね。」
「マイニチ?」
使い始めたころは、しょうもないと思いながらも、日に日にラジ男と話す時間が増えていった。
いつの間にか僕の中でラジ男は親友になっていた。
だが、ラジ男が壊れてしまい、また退屈な学校生活が戻ってきた。
そんなある日、隣の男子が消しゴムを忘れたらしく、声をかけてきた。
「消しゴム貸してよ」
「消しゴム?」
「忘れちゃって」
「忘れたの?」
その日から次第に友達が増え、僕はみんなにとっての『ラジ男』になった。
その他
公開:18/06/08 20:33
最近、ショートショートガーデンを知りました。
考えるのは難しいけど、なんか楽しいです。
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