願いを星にプロジェクト

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七夕協会は「願いを星にプロジェクト」を立ち上げた。短冊に書いた願いを叶えると、短冊が七夕の21時に流れ星になるというのだ。

僕の小学校でも、七夕協会の印が入った黄色の短冊が配られた。
隣の席の将くんは、こんな願いを込めていた。

「短冊を完成させる」

すると瞬く間に将くんの短冊は黄色から銀色に変わった。
先生は言った。
「願いが叶うと短冊が銀色になるんだ。難しい願い事を頑張って叶えると金色になるらしいぞ」
僕は、金色にしたくて、願いを込めた。


21時、沢山の人々が空を見上げていた。
僕は金色にできなかった短冊を手に空を見上げた。

短冊の流れ星が始まった。地上から天に向かって輝く短冊が流れていった。難しい願いほど強く輝いていた。

気がつくと、僕の短冊は一匹の蛍に変わっていた。蛍は僕の胸元に止まり、ぼうっと光っていた。

満天の星空の下、来年の七夕こそは願いを叶えようと胸に誓った。
その他
公開:18/06/07 20:36
更新:18/06/17 21:30

ぱせりん( ひろしま )

北海道出身です。

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