放射冷却
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君をいつも見ていた遠く空の上から。望遠鏡を覗いて星よりも爛々と目を輝かせながら、夜空を眺める君を。
晴れた日の夜。君が窓を開けてベランダの外に出てくる。僕はそれが楽しみで仕方がない。君が望遠鏡越しに、僕を見つめるのがたまらなく嬉しくてドキドキもする。
ああ、でも今夜は冷えるね。
君の小さな肩が寒さで震えているのが見える。側で君を暖めることが出来ないから僕は、今夜は雲に姿を隠そう。
放射冷却って知ってるかい?
星の見える夜より、見えない夜の方が君の温もりを守ってくれるなんて、皮肉だな。
晴れた日の夜。君が窓を開けてベランダの外に出てくる。僕はそれが楽しみで仕方がない。君が望遠鏡越しに、僕を見つめるのがたまらなく嬉しくてドキドキもする。
ああ、でも今夜は冷えるね。
君の小さな肩が寒さで震えているのが見える。側で君を暖めることが出来ないから僕は、今夜は雲に姿を隠そう。
放射冷却って知ってるかい?
星の見える夜より、見えない夜の方が君の温もりを守ってくれるなんて、皮肉だな。
ファンタジー
公開:18/06/07 20:34
人間界で書いたり読んだりしてる骸骨。白むうと黒むうがいます。読書、音楽、舞台、昆虫が好き。松尾スズキと大人計画を愛する。ショートショートマガジン『ベリショーズ 』編集。そるとばたあ@ことば遊びのマネージャー。
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