あめだまちょうだい

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今日は神社の夏祭り。ベンチに座ってひとりで涼んでいると、お面を被った5歳くらいの女の子が近づいてきた。何ごとかと思えば、手紙を渡してくる。近くに両親はいないのか、などと気にしながら手紙を見た。習いたてなのだろう、たどたどしい文字で「あめだまちょうだい」と書いてある。女の子はもじもじと両手を後ろにやって不安げだ。
ちょうど僕は飴玉を持っていた。ポケットをまさぐり、五、六個手にすると女の子に渡した。しかし女の子はもじもじとしたを俯いている。
「嫌いなの?」
「一つでいいの」
なるほど、多すぎたのか。僕は笑いかけて掌を広げた。
「好きなの、どうぞ」
彼女は満面の笑みを口元に浮かべ、悩んだそぶりを見せた後、僕に手を伸ばした。

あれ以来、僕は片目が見えない。
ホラー
公開:18/06/05 22:53
更新:19/03/28 20:53
いたずらっこにもほどがある 神社は混ざる。 あ→✖️ お→◎

風月堂( 札幌 )

400文字の面白さに惹かれて始めました!
文字や詩のようなものを書くのが趣味です。
情緒不安定気味でアゲサゲ落差のひどい人間ですw
いろんな方々の作品を読んで、心を豊かにしていきたいです。

無料の電子書籍をつくりました。
『ショートショート作品集カプセルホテル【】SPACE』
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『枇杷の独り言』
ショートショートコンテスト『家族』最優秀賞頂きました。

写真は全て自前でやっています(笑)

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