既製服がステイタス

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家庭用の裁縫3Dプリンターが開発された。
ネットから気に入ったデザインをダウンロードし、自分の体形データを入力すれば、体にぴったりの服ができ上がる。体形データの入力もスマホで写真を撮るだけだ。
通常の布だけではなく、紙、金属、シリコンなど様々な素材が使える。
なんと言っても便利なのが、自分の欲しいサイズが売り切れているということがない。袖や裾のお直しもしなくて済む。

このプリンターの普及により街中から既製服を売る店がどんどん減ってしまった。このまま消滅してしまうのではと思われたが、そうはならなかった。服をプレゼントする人の需要があったからである。

既製服を着ているということが誰かから服をプレゼントされたという証になり、ステイタスとなっていった。
私も誕生日の後には既製服を着て、自慢げに街中を歩いた。まあ、自分でこっそりと買ったものだけど。
その他
公開:18/06/04 17:06

いづみ( 東京 )

文章を書くのが大好きです。
いつかちゃんと書きたいと思っているネタが3本ありますが、いまだ手付かずのまま。
まずはショートショートで修行します。

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