モンスターペアレント

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明日から夏休み
友達はプールに行こうとか
田舎の祖父母宅に遊びに行くとか
楽しい話で持ちきりだが
僕はそれより
気が気じゃなかった

夕食後にそれは唐突に起きた

「さぁ 通知表を見せてもらおう」

僕は下を向いたまま
それを差し出す

目を通した両親は
「こんな評価なんて納得が
いかない 今すぐ先生に
抗議しよう」と息巻いている

「僕が忘れ物しちゃったからだよ」というもこうなった両親は
もう止められない

職員室に乗り込むや否や
「先生、話があります」

「まぁ こんな所ではなんですからこちらへどうぞ」

と応接室に通された
「なぜうちの息子の評価がこんなに低いんだ」

そう両親が声を荒げた際に
教頭先生が 「こんなに夜遅くにどうしましたか」と
颯爽と登場した

教頭先生の満月の様に輝く
オーラを見た瞬間
「ガオーン」と狼に

先生達は悲鳴と共に走り出す
僕の引っ越しが確定した
SF
公開:18/06/05 08:03
更新:18/06/06 17:09

春星( 神奈川県 )

春星と申します

自宅では一児の親
職場では会社員

そして通勤電車の中では
自称ショートショート作家に
大変身‼︎

長い冬眠から目が覚め
久々に復帰しました
また皆様宜しくお願い致します!

 

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