変なバイトマニア

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また変なアルバイトを見つけた。わたしは以前から普通とちょっと違う仕事を見つけては働くいわゆるマニアだ。

今回のバイト先は、とある工場の出入り口で帰宅する人々に一番最後に「お疲れ様でした」を言う仕事だった。

こんな仕事、何の役に立つのだろう。だって言うだけだし、こんな事でお金を貰ってもいいのだろうか、とつい思ってしまう。

17時、仕事を終えた人々が続々と出てきた。最初はそれぞれに同じトーンで「お疲れ様でした」と言っていたがその内、疲れた顔をした人、余裕そうな人、ふてくされた人。皆、表情が違う事に気が付いた。それで、わたしも人々に合わせて「お疲れ様でした」のニュアンスをできるだけ変えて言うようにした。

終わってみると割とやりがいの様な感覚が自分の中に残ったことに驚いた。そしてわたしが最後に工場を出る。とりあえず自分にも「お疲れ様でした」を言う。

うむ、これは有っていい仕事だと思った。
ファンタジー
公開:18/06/03 18:37

二十一 七月

にそいち なながつ

まずは100話お話を作るのが目標です。

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