和装特殊スーツ

5
117

ホワイト博士は古代日本の文化を取り入れた特殊スーツを2つ開発した。

助手のレイナが帯を模したベルトを腰に巻くと、浴衣姿の日本人女性に変身した。

「着心地はいかがかな」
「ベルトがきつめですが、活動に支障はなさそうです。目の周りを黒く縁取り、髪を逆立て、硬化プラスチックで爪の長さと硬度を増しているデザインからは、威嚇気質だったように見受けられます」

「素晴らしい。その通りだ」

博士はそう言うと、もう1つの帯状のベルトを取り出し、自身の腰の低い位置に巻いた。すると現れた特殊スーツは、風船のように膨らみだした。

「こちらは大相撲力士型援助スーツ『GO AID』だ」
「ごーえいどー…」

「それでは早速、外に出て動作確認をしようじゃないか」
「はい、博士」

二人が履く下駄からはスケート靴の刃が飛び出した。

そして、氷漬けになった世界をまわし姿の力士と浴衣姿のギャルが駆け抜けていった。
その他
公開:18/06/04 11:52
更新:18/06/04 11:52

ぱせりん( ひろしま )

北海道出身です。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容