竜宮城
2
104
毎晩のように酒を呑んだ
最高の料理だった
乙姫との会話も楽しかった
自分の知らない世界の話に耳を傾ける
それに彼女は、とても美しかった
側にいてくれるだけでうれしかった
呑み疲れた翌日は、昼過ぎまで床に入っていた
寂れた漁村での暮らしとは、雲泥の差だ
子供たちが虐めていた亀を助けてから人生が変わった
どれくらいの日々が過ぎたのだろう
乙姫が
「そろそろ、村にお帰りになりますか?」
と聞いてきた
竜宮城では、私以外の客人を見たことがなかった
きっと、私が帰ると乙姫も寂しくなるだろう
「もうしばらく居るよ」
といって何度か滞在を延長した
目を覚ますと、乙姫が神妙な面もちで顔をのぞき込んでいる
小さな紙切れを差し出しながらこう言った
「このあたりで一度ご精算をお願いします」
私は、もう一度布団に潜った
最高の料理だった
乙姫との会話も楽しかった
自分の知らない世界の話に耳を傾ける
それに彼女は、とても美しかった
側にいてくれるだけでうれしかった
呑み疲れた翌日は、昼過ぎまで床に入っていた
寂れた漁村での暮らしとは、雲泥の差だ
子供たちが虐めていた亀を助けてから人生が変わった
どれくらいの日々が過ぎたのだろう
乙姫が
「そろそろ、村にお帰りになりますか?」
と聞いてきた
竜宮城では、私以外の客人を見たことがなかった
きっと、私が帰ると乙姫も寂しくなるだろう
「もうしばらく居るよ」
といって何度か滞在を延長した
目を覚ますと、乙姫が神妙な面もちで顔をのぞき込んでいる
小さな紙切れを差し出しながらこう言った
「このあたりで一度ご精算をお願いします」
私は、もう一度布団に潜った
ファンタジー
公開:18/06/02 12:13
ペンネーム
海山 道三
みやま どうさん
「文章千本ノック」の一環で超ショートショートを投稿させていただきます
ログインするとコメントを投稿できます