ノックの音猫が

『こんこんにゃん』

夜の静寂を破り、部屋にノックの音がこだました。
私は目を覚まし、深夜の非常識な来客に舌打ちした。
いやちょっと待て。
にゃんとはなんだ。
にゃんにゃんだ。

気になりドアを開けると、そこには猫がちょこんと座っていた。
にゃんだ、にゃんの正体は猫だったか。
では、ノックの音はにゃんにゃのか？
まさか猫がドアをノックしたわけではにゃいだろうし……。

にゃんだかわからにゃい怖さに襲われ、私はドアを閉めた。
そして、そのまま床に就くことにした。

翌日、目が覚めた私は外を確認したが、特ににゃにもおかしなところはにゃかった。
「にゃんだったんだろう？」
私の疑問は晴れることはにゃかった。

その後も、特におかしなことはにゃにもにゃく、にゃんだか狐につままれたような気分ににゃった。まあ、原因は猫にゃんだけれども……。

そして、その日の夜もノックの音がした。

『こんこんわん』