小さくなる海
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ある時、海面が突如として下がり始めた。
当初は潮の満ち干きに近いものだと考えられていたがそうではなかった。
下がり続ける海面の様子は未曾有の異常現象として世界中で報道された。世界中の学者が原因を調べたが手がかりすら見つからなかった。
次第に陸地は広がり、その場所には大量の魚や海藻、ゴミなどが現れるようになった。それらは各国の領海に基づいて所有できる事となったが、半数以上は貧しい国に住む人達に届けられ、それによってその国の人達が当分食糧難で苦しむ事は無くなった。
しかし以前として海面は下がり続け海は小さくなっていく。すると今度は新たに出来た陸地の所有権をめぐり半ば早い者勝ちのような争いが起きるようになった。
そして人々が元々海だった場所で醜い争いを始めて数ヶ月が経ったある日、海面が突然上がり始めた。海は争いをしていた人々を飲み込んでいった。
当初は潮の満ち干きに近いものだと考えられていたがそうではなかった。
下がり続ける海面の様子は未曾有の異常現象として世界中で報道された。世界中の学者が原因を調べたが手がかりすら見つからなかった。
次第に陸地は広がり、その場所には大量の魚や海藻、ゴミなどが現れるようになった。それらは各国の領海に基づいて所有できる事となったが、半数以上は貧しい国に住む人達に届けられ、それによってその国の人達が当分食糧難で苦しむ事は無くなった。
しかし以前として海面は下がり続け海は小さくなっていく。すると今度は新たに出来た陸地の所有権をめぐり半ば早い者勝ちのような争いが起きるようになった。
そして人々が元々海だった場所で醜い争いを始めて数ヶ月が経ったある日、海面が突然上がり始めた。海は争いをしていた人々を飲み込んでいった。
SF
公開:18/05/31 23:06
Twitter: @nbaji9
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