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葵が目を覚ますと、目の前に太った中年男性がいた。
ぎゃっと悲鳴を上げる彼女を、夫の修が抱きしめた。
「良かった」
「なにが良かったなのよ?」
「いや、別に……。それより僕ら、魔法のランプを見つけたんだ。彼はランプの魔神だよ」
「ほんとだわ! 下半身が煙みたいだし! アラブっぽい格好ね!」
魔神は言った。
「さあ、最後の願いを」
「最後? 最後ってどういうこと?」
「二つの願いはもう叶えてもらったんだ。三つ目は君のものだ」
「えー! ずるい! なにを叶えてもらったの?」
「ランプを手に入れるために僕は大怪我をしたんだ。それを治してもらった」
「二つ目の願いは?」
「それはどうしても言えない」
「ろくでもない事を願ったんでしょ!」
魔神は急かした。
「早く願いなさい。あと十秒……」
「わかったわ。二つ目の願いを取り消して!」
「な、なんて事を!!」
「叶えて進ぜよう」
葵は無残な死体に戻った。
ぎゃっと悲鳴を上げる彼女を、夫の修が抱きしめた。
「良かった」
「なにが良かったなのよ?」
「いや、別に……。それより僕ら、魔法のランプを見つけたんだ。彼はランプの魔神だよ」
「ほんとだわ! 下半身が煙みたいだし! アラブっぽい格好ね!」
魔神は言った。
「さあ、最後の願いを」
「最後? 最後ってどういうこと?」
「二つの願いはもう叶えてもらったんだ。三つ目は君のものだ」
「えー! ずるい! なにを叶えてもらったの?」
「ランプを手に入れるために僕は大怪我をしたんだ。それを治してもらった」
「二つ目の願いは?」
「それはどうしても言えない」
「ろくでもない事を願ったんでしょ!」
魔神は急かした。
「早く願いなさい。あと十秒……」
「わかったわ。二つ目の願いを取り消して!」
「な、なんて事を!!」
「叶えて進ぜよう」
葵は無残な死体に戻った。
ファンタジー
公開:18/05/27 22:29
更新:18/05/27 22:41
更新:18/05/27 22:41
魔法のランプ
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