ロボの願い

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ロボットは願った。
「きえてしまいたい」

ロボットの願いは神様の元へと届けられた。
神界でも最近はIT化が進んでおり、願いの一覧はデータ入力作業を経てデータベース化されていた。
神様は、偏らないようにデータベースからデータを取得し、願いを叶えてくれる。
今回はロボットの願いを叶えることになった。
「変わった願いだな……」
神様の呟きを聞くものは誰もいなかった。

その後、ロボットには収納スペースが自然増設され、ロボットの元には苗木が届き続けるようになった。

ロボットは考えた。
役に立たないロボットは消えてしまった方が良いとずっと思っていた。しかし、この変化が起きた。まだ自分にもやれることがあるのではないだろうか? 緑を増やすことが、自分の使命なのではないだろうか?

データ入力作業者は「きえてしまいたい」を「木得て仕舞いたい」と変換した。
それだけで、地球の緑化が進むことになろうとは。
SF
公開:18/05/26 03:53
更新:18/05/28 01:20

undoodnu( カントー地方 )

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