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早朝5時。私たちは海を独り占めしたくてやってきた。駐車場には他に車がなく、私たちが一番乗りであることを物語っていた。
「バカヤロー!」
水平線の彼方先まで広がる海を見て開放的になった私たちは大声で海に向かって叫んでいた。
「お嬢さんたち、騒ぐのはいいですが、気をつけてくださいね。去年、この海でおぼれた人がいたので」
私たちの後ろに、いつのまにかアロハシャツの男性が立っていた。
「すみません。他に誰も人がいないと思っていたので」
「いくらでも騒いで大丈夫ですよ。あなたたち以外に人はいないので」
私たちは海の家の主人と名乗るその男性と別れた後も騒ぎ続けた。
昼になって、一軒しかない海の家にやってきた私たちの目の前に閉店中の張り紙があった。
戸惑う私たちを見て、通りすがりの地元の人が話しかけてくれた。
「そこの海の家は閉店中ですよ。去年、ご主人が海に溺れて亡くなってしまったので」
「バカヤロー!」
水平線の彼方先まで広がる海を見て開放的になった私たちは大声で海に向かって叫んでいた。
「お嬢さんたち、騒ぐのはいいですが、気をつけてくださいね。去年、この海でおぼれた人がいたので」
私たちの後ろに、いつのまにかアロハシャツの男性が立っていた。
「すみません。他に誰も人がいないと思っていたので」
「いくらでも騒いで大丈夫ですよ。あなたたち以外に人はいないので」
私たちは海の家の主人と名乗るその男性と別れた後も騒ぎ続けた。
昼になって、一軒しかない海の家にやってきた私たちの目の前に閉店中の張り紙があった。
戸惑う私たちを見て、通りすがりの地元の人が話しかけてくれた。
「そこの海の家は閉店中ですよ。去年、ご主人が海に溺れて亡くなってしまったので」
ホラー
公開:18/05/25 00:36
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