あなたの声だけ
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気になる人がいる。
一番前で授業中に爆睡してる彼。
彼はいま何を思っているんだろう。
寝ているからわたしには聴こえなかった。
「はい、これ」
隣の男子に消しゴムを渡した。
「え?」
戸惑いながら隣の男子は受け取った。
「なんでわかるのこの女子」
「気持ち悪」
「だよね!関わらない方がいいよ」
「隣のクラスのあいつエロいな」
「彼がうざいから浮気しようかな」
「今度のテストカンニングしようっと」
いろんな声がわたしの脳に直接伝わってくる。
聞きたくないものだって。
「美音ってキモくない?」
「何考えてるかわかんないよね」
「無視しようか」
あなたたちが脳に発した言葉はわたしには丸聞こえだ。
教室でみんなの声は聞こえなくなった。
もう何もかも聞こえない。
わたしの耳が聞こえなくなったのかそれとも。
「なあ、お前テレパシー使えるらしいな?」
「え?聴こえる!」
彼の声だけが届いた。
一番前で授業中に爆睡してる彼。
彼はいま何を思っているんだろう。
寝ているからわたしには聴こえなかった。
「はい、これ」
隣の男子に消しゴムを渡した。
「え?」
戸惑いながら隣の男子は受け取った。
「なんでわかるのこの女子」
「気持ち悪」
「だよね!関わらない方がいいよ」
「隣のクラスのあいつエロいな」
「彼がうざいから浮気しようかな」
「今度のテストカンニングしようっと」
いろんな声がわたしの脳に直接伝わってくる。
聞きたくないものだって。
「美音ってキモくない?」
「何考えてるかわかんないよね」
「無視しようか」
あなたたちが脳に発した言葉はわたしには丸聞こえだ。
教室でみんなの声は聞こえなくなった。
もう何もかも聞こえない。
わたしの耳が聞こえなくなったのかそれとも。
「なあ、お前テレパシー使えるらしいな?」
「え?聴こえる!」
彼の声だけが届いた。
SF
公開:18/05/24 18:04
Otoです。
ショートショートは全く造詣がなく拙い文になりがちですが、めげずに読んでいただけるとありがたいです。
よろしくお願いします!
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