連続小説 三つの願い
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ああ、燃えている。我らが築きし魔法ギルド、黒猫商会が。千年にも及び繁栄して来た英知の結晶が。おのれ、カステリーナ王。我らが一体、何をしたと言うのだ。我らはただ純粋に魔法の研究に没頭していただけ。それなのにこの仕打ち。今までどれだけお前達のために魔法技術を提供して来たと思っている。魔法を享受しておきながら、お前にとって都合が悪いものは消す。それがお前のやり口か。あまりにもやり方が汚すぎる。我らが猫族だからか。見た目に判断しおって。そんなに人間は偉いのか。いつの日か必ず復讐してやる。この身が尽き様とも。呪ってやる。お前たちの子孫に至るまで。一方、その頃、カステリーナ王国では。おお、産まれたか。何と可愛い。あなた、この子に名前を付けてあげて下さい。そうだな。では月の様に白く美しいから月の妖精を意味するサーヤと名付けよう。おお、サーヤ。お前の名はサーヤだ。キャハハ。そうか嬉しいか。ははは。
公開:18/05/23 18:48
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