連続小説 三つの願い

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体調はどうですか、お嬢様。すこぶる良好よ。有難う、婆や。それは良うございました。ねえ、お兄様。何だい。もしかしてリーも月のオルゴールの呪いで冥界の王に魂を拘束されていたのかしら。現実にいたのは悪霊に乗っ取られた抜け殻の肉体。だとしたらあの人の言葉は本当に真実を述べていたのかしら。もしかして悪霊に言わせられた偽りの言葉。虚言だったりして。どっちだったと思いますか。分からないよ、サーヤ。もう真実は藪の中だからね。胸に秘めた思いは誰にも分からない。心の底に蓋をして閉じ込めていた物がちょっとしたきっかけで溢れ出たのかも。懺悔の気持ち、後悔の思い、疚しい気持ち、そんなものが心の中でごちゃ混ぜになって自分でも、どうしようもなかったのだろうね。正直、本当に分からない。ねえ、天国にいるあなた、教えて。あの時のあなたが言った言葉はどこまでが本心だったの。あれは自分に私を近づけないための嘘だったの。それとも。
公開:18/05/23 21:05

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