連続小説 三つの願い

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ああ、神よ。お教え下さい。姫に掛けられたあの邪悪な呪いを解くにはどうすれば良いのでしょうか。
おお、そこにおられるは執事、セバスチャン、私にはその呪いを解く心当たりがある。私にご命令下さい。
ほお、もう誰でも良い。姫の呪いを解いてくれるのであれば、なりふり構ってはいられぬ。

吟遊詩人アーサは街に出かけた。そして以前に出会った、黒猫のミサを探した。
やあ、久しぶりニャ、元気してたかにゃ。のこのこ向こうから大手を振って笑顔でやって来た。いや~お久しぶりです。ミサ先生。ちょっと相談があるのですが。今日は何の用にゃ。これでも私、忙しいニャ。それで相談とは。月のオルゴールの秘密を教えてほしいのです。さて、何の事かにゃ。知らないニャ。人違い。いや、猫違いではないかニャ。黒猫のミサは踵を返し、惚けた。お前以外に人間の様に言葉を喋る猫が何処にいると言うのだ。まして魔道具を売りつけている黒猫となれば尚更だ
公開:18/05/23 20:46

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