連続小説 三つの願い

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サーヤは気を失い倒れた。そして目が覚めた時、彼女の人格は変わっていた

ああ、最近の姫は変わられた。まるで死神の様。この白い雪の台地を血の色に染めて行く。その己が剣で。迫りくる敵を次々に剥ぎ払い、通った跡には屍の山が築かれる。一体、姫に何があったのか

姫様、どうしたと言うのです。昔の様に心優しい姫に戻って下さい。以前の様に明るい笑顔を
私に意見しようと言うのですか
あの目は。姫は常闇の魔法をかけられている。一体、何処で掛けられたのか。あの魔法は国王が遠い昔に消滅させたはず。なぜ、今頃になって。まさか、あの魔法ギルド黒猫商会がまだ存続しているとでも。常闇の魔法、それは魂を糧に成長する、薔薇を生む魔法。魂に植え付けられた茨の種は徐々に魂の生気を吸い取り、芽になり、弦になり、やがては蕾を付ける。魂を吸い尽くし、薔薇の花が咲いた時、それは姫の死を意味する。おお、神よ。どうか姫をお救い下さい。
公開:18/05/23 20:40

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