連続小説 三つの願い

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ああ、人は愛する者のためにここまで化物になれるものなのか。ああ、無常。これがあの時と同じ人間だとは信じられぬ。まるで何かに憑依された様だ。覚悟。辞めなさい。あなたと戦うつもりは・・・。グサッ。もみ合った際に振るったサーヤの短剣がリーの心蔵にめがけて刺さる。御免なさい。わ、私、そんなつもりではなかったの。こんなはずでは。姫様、見ましたよ。とんでもない事をしでかしましたな。大臣。一国の王女がこんな事をしでかしたと知られれば某国との同盟は決裂、国の崩壊も時間の問題。他国から攻め入られるきっかけを作ってしまわれるとは。誰かに口外するのですか。まさか、とんでもない。ただ条件を飲んで頂ければ。何です。なあに、あなたにとってたいした事ではありません。この秘密を黙っている代わりにちょっと私のお願いを聞いて欲しいのです。勿論、この男の処理は私にお任せ下さい。叶えてくれますよね。無理にとは言いませんが。
公開:18/05/23 19:15

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