三つの願い

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魔人はランプの中からギョロッとした両眼を皿の様にして外の様子を伺った。別にキョロキョロしているのは悪い事をして隠れているわけではない。むしろ、今から良い事をしようとしているのだ。これまでこのランプを手にした999人の願いを無償で叶えてきた。あと一人で丁度千人目だ。千人の願いを叶えれば俺は念願の仙人に昇格できる。おやっ、誰か来たぞ。さあ、このランプを手に取るんだ。ちょっと、そこの人間、素通りするんじゃない。何ですか、あなたは。見て分からんのか。俺は魔人だ。このランプを手にした者の願いを叶えておる。さあ、お前の願いを三つ言うが良い。あっ、そう言うのは間に合っているので結構です。このスマホがあれば大抵の願いが叶うので。ほお、こんな物で願いが叶うのか。ソコノ、アナタ、イイタイコトガアルナラ、ワタシノメヲミテ、ハナシテクダサイ。スマホが急に喋った。魔人は驚いた。ええと、あなたも私と同じ魔人ですか。
公開:18/05/23 18:33

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