悪魔の小瓶

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「お願いだ、ここから出してくれ!どうして僕なんだ。他にもたくさんあったのに」
「理由が欲しいか?ならくれてやろう。たまたまだ。たまたま貴様に目が止まり、気に入った。それだけだ」
「そ、それだけ……せ、せめて子どもたちだけでも逃してやってくれないか?あの広い世界を見せてやりたいんだ」
「半分だけ叶えてやろう。吾輩とともに永遠を生きるのだ。ただしこの小瓶の中に限るがな!」
「あ、悪魔め!子どもたちを解放しろ!」
「ぬはは、貴様にとっても好条件なのだ。同種が滅びた時、子らは文字通り『奇跡のタネ』となるのだからな……。おっと客人だ」
「ま、待て、ここから出してくれ!」
蓋を閉めると静寂が訪れる。もとよりここに声あるものはない。ただ悪魔が一人いるのみ……。
「お前もハーバリウムにしてやろうか!」

という妄想をしながらタンポポを摘みました。ハーバリウム上手くいくかな。

今日も平和な1日です。
その他
公開:18/05/21 16:25
更新:18/05/26 17:54
今夜も一本生贄になる タンポポでは作りません 規約違反だったらすみません 閣下に敬礼

風月堂( 札幌 )

400文字の面白さに惹かれて始めました!
文字や詩のようなものを書くのが趣味です。
情緒不安定気味でアゲサゲ落差のひどい人間ですw
いろんな方々の作品を読んで、心を豊かにしていきたいです。

無料の電子書籍をつくりました。
『ショートショート作品集カプセルホテル【】SPACE』
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『枇杷の独り言』
ショートショートコンテスト『家族』最優秀賞頂きました。

写真は全て自前でやっています(笑)

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