郵便ポスト

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霧に包まれたロンドン街の中心に一人佇む者がいる
彼の名はロミオ、職業はホストである
当然、彼女の両親からは今後一切娘に会わないでくれと釘を刺された
けれども彼女との交際は密かに続いていた
今日も彼はこの場所で彼女の便りを待っている
夢を叶えるためアメリカのボストンに行った彼女からの便りを
返事は遠く離れたあの場所から風に乗ってやってくる
そんな奇妙な交際は一年間続いた。
今日もまた彼女からの便りを一日千秋の思いでずっと待ち侘びている
思い返せば彼女に会った瞬間にポッと惚れ、ストンと恋に落ちた
あれはきっと運命の出会いだったのだろう
あの日からずっとこんな風に連絡を取っている
でも、今日に限って風の便りは来なかった。その代わりに虫の知らせが届いた
ジュリエット、死す
彼はその日から全身が赤くなるまで酒を浴びるほど飲んだ
周囲からは自信のない郵便ポストと揶揄された
つまり、頼りないと言う事だ
公開:18/05/22 10:57
更新:18/05/22 11:20

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