王の海が欲しい
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むかしむかし、農耕が始まった頃
狩猟や漁と違い、貧富の差が生まれ始めた
今でいう京都の東あたりに王の都があった
権力を持つとどんな物も手に入れたくなるのが世の常
「王の海が欲しい」
と言ったものだから、さぁ大変
役人が集まり、この難題について話し合った
ある賢者は、策があると請け負った
「周りの民から王に貢ぎ物を集めよ」と
昆布、アワビ、米、野菜ありとあらゆるものが都に集まってきた
「代わりにこれを持ち帰りなさい」
と辺りの土を袋に詰めて渡した
数ヶ月の間に大きな穴となった
異変が起こりはじめた
民の間に、袋の中身がただの土だと知れ渡りはじめた
都から出た辺りで皆が土をこっそりと捨ててしまった
策は、失敗したかに思えた
何日も雨が降り続いた
その穴はあたかも大きな海のように
王は、たいそう喜んだ
以来、王の海が転じてこの辺りのことを”おうみ”と呼ぶようになったとか、ならいないとか
狩猟や漁と違い、貧富の差が生まれ始めた
今でいう京都の東あたりに王の都があった
権力を持つとどんな物も手に入れたくなるのが世の常
「王の海が欲しい」
と言ったものだから、さぁ大変
役人が集まり、この難題について話し合った
ある賢者は、策があると請け負った
「周りの民から王に貢ぎ物を集めよ」と
昆布、アワビ、米、野菜ありとあらゆるものが都に集まってきた
「代わりにこれを持ち帰りなさい」
と辺りの土を袋に詰めて渡した
数ヶ月の間に大きな穴となった
異変が起こりはじめた
民の間に、袋の中身がただの土だと知れ渡りはじめた
都から出た辺りで皆が土をこっそりと捨ててしまった
策は、失敗したかに思えた
何日も雨が降り続いた
その穴はあたかも大きな海のように
王は、たいそう喜んだ
以来、王の海が転じてこの辺りのことを”おうみ”と呼ぶようになったとか、ならいないとか
その他
公開:18/05/20 08:22
更新:18/05/20 13:00
更新:18/05/20 13:00
ペンネーム
海山 道三
みやま どうさん
「文章千本ノック」の一環で超ショートショートを投稿させていただきます
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