シーグラス
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「ママ!貝殻に宝石が混じってた」
娘が砂浜で、すりガラスの欠片をみつけた。
「これは、シーグラスっていうの」
「シーグラス?」
「そう、これはね…」
欠片に触れると、それは突然強い光を放った。
目を開けると娘はいない。見渡すと
、遠くに少女がいた。
少女は泣いていた。砕けて尖ったガラスを両手にのせて。
…あれは私?そうだ。 友情、恋や進路に悩み、よく浜辺で泣いていた、15歳の私だ。
思わず少女に駆け寄り、手を伸ばす。途端、再び光に襲われ目を閉じた。
「…ママ?」
気がつくと、娘が答えを待ちわびていた。私は答えた。
「割れたガラスの欠片がね、海の中で色んなものに揉まれて、まあるくなるの。長い時間をかけて、少しずつ」
「…きれい」
シーグラスを、娘が大事そうにポーチにしまう。 どんな過去も未来も、時を経て美しく。愛しい我が子の成長を想い、私はそっと頭ををなでた。
娘が砂浜で、すりガラスの欠片をみつけた。
「これは、シーグラスっていうの」
「シーグラス?」
「そう、これはね…」
欠片に触れると、それは突然強い光を放った。
目を開けると娘はいない。見渡すと
、遠くに少女がいた。
少女は泣いていた。砕けて尖ったガラスを両手にのせて。
…あれは私?そうだ。 友情、恋や進路に悩み、よく浜辺で泣いていた、15歳の私だ。
思わず少女に駆け寄り、手を伸ばす。途端、再び光に襲われ目を閉じた。
「…ママ?」
気がつくと、娘が答えを待ちわびていた。私は答えた。
「割れたガラスの欠片がね、海の中で色んなものに揉まれて、まあるくなるの。長い時間をかけて、少しずつ」
「…きれい」
シーグラスを、娘が大事そうにポーチにしまう。 どんな過去も未来も、時を経て美しく。愛しい我が子の成長を想い、私はそっと頭ををなでた。
青春
公開:18/05/19 00:11
更新:18/05/19 11:22
更新:18/05/19 11:22
結婚し、幸せになりを潜めて3年。
再び書きたくて登場。
多分そのうちまた消える。
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