お悩み晩餐会

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ある悩みを抱えていた私は、友人から晩餐会に招かれた。
美味い料理に舌鼓を打ちながら、悩みを抱える人同士で談笑しつつ問題解決を目指そう、という趣旨の下で開かれる会らしい。

晩餐会の席には十数人程の参加者が座っていた。

各参加者の好みに合わせて材料を用意している為、出てくる料理は人によって異なるとの事。
わくわくしながら待っていると、さっそく料理が運ばれてきた。

そろばんや電卓が山と積まれた大皿が、隣の席に静かに置かれた。

コンタクト入りの涙液スープに付合せの眼鏡、泡の洗顔料がこんもり盛られた美容液ボトル……。
席に料理を置かれた人は、ほくほく顔でさっそくスプーンやナイフに手を付ける。

その様子を楽しく眺めていると、友人が申し訳なさそうな顔で耳打ちしてきた。

「すまん。君が所望していた”小説のネタ”は用意できなかったそうだ」

やはり、こればかりは自給自足するしかないようだ。
その他
公開:18/05/19 20:31

甘党めぢろ( お休み中。 )

色々疲れたのでお休み中。ここは跡地になりました。

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