無理難題
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「何か楽しい話をしてヨ」花子がキレ気味に言う。会社で嫌なことでもあったのだろうか。ドアを開けた瞬間から機嫌が悪い。
「昔々あるところに」一郎が話し始めるのを花子が遮る。「昔の話がなんで楽しいのよ」
これはそうとうご機嫌斜めだ。生半可な対応をするとこちらに火の粉が飛んでくる。これは心して楽しい話をしなければ。しかし、すぐには浮かんでこない。言い淀んでいるとさらに言葉が飛んでくる。
「どういうことよ、黙ってるなんて。惚れてる女を喜ばせるために、いつでも楽しい話を用意しておくものじゃない?」
「いや、別に惚れてるわけじゃ」
「はあ?じゃあ、なんでこの前笑顔で私にゼクシィを渡したのよ」
「それは、あなたが…」
「ふざけないでよ、男が女にゼクシィを渡すってことは、プロポーズしたも同じなのよ」
そんなこと、コンビニ店員の俺に言われても困るっす。
「昔々あるところに」一郎が話し始めるのを花子が遮る。「昔の話がなんで楽しいのよ」
これはそうとうご機嫌斜めだ。生半可な対応をするとこちらに火の粉が飛んでくる。これは心して楽しい話をしなければ。しかし、すぐには浮かんでこない。言い淀んでいるとさらに言葉が飛んでくる。
「どういうことよ、黙ってるなんて。惚れてる女を喜ばせるために、いつでも楽しい話を用意しておくものじゃない?」
「いや、別に惚れてるわけじゃ」
「はあ?じゃあ、なんでこの前笑顔で私にゼクシィを渡したのよ」
「それは、あなたが…」
「ふざけないでよ、男が女にゼクシィを渡すってことは、プロポーズしたも同じなのよ」
そんなこと、コンビニ店員の俺に言われても困るっす。
その他
公開:18/02/20 16:40
文章を書くのが大好きです。
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