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通学路にとてもきれいな店長がいる花屋があり、彼女に憧れた私はバイトを始めた。
小さな姉弟がやってきて、お姉ちゃんは花と値札を見比べていたが、弟君が「これ」と迷わず赤いバラを指さす。
大輪は1本500円。2月は小ぶりなバラも300円はする。
お母さんへの贈物の予算が1500円と言う二人に店長は
「ラッキーね。今日は特売日なのよ」とバランスよく8本、カスミソウを添え3500円相当の花束を渡した。
「店長!赤字じゃないですか」
「そうね。困ったわね」と穏やかに笑っている。
こんなに人が良くて店がもつのかと心配になった。
そこに、今時珍しくお札で財布をパンパンにした派手なスーツのおじさんが来店するなり言い放った。
「おい、この店で一番高いバラ1本。急いで」
店長は先の子供に渡したバケツのバラを取り出しにっこり笑顔で返した。
「お買い上げありがとうございます。一番高いバラ1本2500円になります」
その他
公開:18/02/19 22:00
更新:18/03/08 10:30

水田村(みたむら)

ご無沙汰しておりました。リハビリ中につき日記のようなものしか出ませんがよろしくお願いいたします。
Twitterアカウント(@mitamura2018)

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