ミ缶

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「差し入れに果物を用意しましたよ。」

「缶詰じゃないか。」

「ある意味、作家冥利に尽きるでしょ。」

「にしても、これはないだろう。縁起でもない。」

「パイナップルのもありますよ。」

「穴あけても知らないぞ。」

「ですから、一緒にふさがないとですね。」

「わがみにもなってみろ。」

「大丈夫、ほら丸く収まっているでしょ。」

「それに、たいていの文章は、最後を締めくくるのは丸ですから。」

「ちがうこともあるぞ。」

「話してたら終われないという事ですね。」

 缶に巻かれたラベルをはがし、ヒラヒラとさせながら。

「いいですか、印刷されたものが無いとなれば、ポイっですからね、ポイっ。」

 おまけにメモに落書きまでして見せる。

ミ缶
 お払い箱

「人を缶詰にして食い物にしてるくせに。」

「せいぜい甘い汁を吸わせてくださいね。」
その他
公開:18/02/18 12:34
更新:18/02/26 22:31

誰か

心楽しい読書になりますように。

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