ぱりん
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「大変じゃ……!」
「どうしたんです? 博士」
「まさか……いや、しかし」
「一体なんですか?」
「鏡の世界じゃよ」
「鏡の世界?」
「鏡の世界は実在するんじゃ!」
「それは……何かの勘違いでは? 鏡像は光の反射。鏡の中に世界なんてないですよ」
「宇宙全体の質量の中の正体不明の部分……」
「ダークマターですか?」
「それが鏡の世界の質量なんじゃ! この式を見ろ」
「だとしたら夢がありますね。いつか鏡の世界に入れるようになるかも」
「そんな悠長な話ではない! 問題はどちらが鏡像でどちらが実体か、じゃ!」
「……どういう意味です? 我々が実体でしょう」
「向こうもそう思ってるはずじゃ。鏡の中の我々も」
「……我々が鏡像だった場合、何か問題が?」
「我々が鏡像だとするとじゃ。わしの計算が正しければ、わしらが属する鏡が割れるとその属する世界そのものが……」
ぱりん
「どうしたんです? 博士」
「まさか……いや、しかし」
「一体なんですか?」
「鏡の世界じゃよ」
「鏡の世界?」
「鏡の世界は実在するんじゃ!」
「それは……何かの勘違いでは? 鏡像は光の反射。鏡の中に世界なんてないですよ」
「宇宙全体の質量の中の正体不明の部分……」
「ダークマターですか?」
「それが鏡の世界の質量なんじゃ! この式を見ろ」
「だとしたら夢がありますね。いつか鏡の世界に入れるようになるかも」
「そんな悠長な話ではない! 問題はどちらが鏡像でどちらが実体か、じゃ!」
「……どういう意味です? 我々が実体でしょう」
「向こうもそう思ってるはずじゃ。鏡の中の我々も」
「……我々が鏡像だった場合、何か問題が?」
「我々が鏡像だとするとじゃ。わしの計算が正しければ、わしらが属する鏡が割れるとその属する世界そのものが……」
ぱりん
その他
公開:18/02/17 09:01
カクヨム×B☆Wコラボコンテスト受賞作でデビュー。
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