イ缶
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年末の大掃除。
太郎はキッチンを担当していた。
厄介なレンジフードが終わり大分気が楽になった。
鼻歌を歌いながら食糧棚をチェックしていると錆びた缶詰が出てきた。
まるで塩水にでも浸してあったかのような錆び方である。
錆びてはいるが、缶にプリントされている絵はわかる。
鯛やヒラメなどが色鮮やかに描いてある。
蓋には大きな文字でこう書いてあった。
【イ缶】
「なんだ、これ?こんなに錆びてたら食べられないだろうし、どうせ捨てるならその前に開けてみるか」
なんだよ、いまどきパッカンじゃないのかよ。ぶつくさ言いながら缶切りを使って開け始める。
ぱっかん
やっと蓋が開いたかと思うと、目の前が煙だらけになった。
その瞬間、太郎は思い出した!
「いかん、これは開けてはいけないものじゃった」
後悔したが時すでに遅し。
リビングでは乙姫がキレていた。
「遺憾に思います!」
太郎はキッチンを担当していた。
厄介なレンジフードが終わり大分気が楽になった。
鼻歌を歌いながら食糧棚をチェックしていると錆びた缶詰が出てきた。
まるで塩水にでも浸してあったかのような錆び方である。
錆びてはいるが、缶にプリントされている絵はわかる。
鯛やヒラメなどが色鮮やかに描いてある。
蓋には大きな文字でこう書いてあった。
【イ缶】
「なんだ、これ?こんなに錆びてたら食べられないだろうし、どうせ捨てるならその前に開けてみるか」
なんだよ、いまどきパッカンじゃないのかよ。ぶつくさ言いながら缶切りを使って開け始める。
ぱっかん
やっと蓋が開いたかと思うと、目の前が煙だらけになった。
その瞬間、太郎は思い出した!
「いかん、これは開けてはいけないものじゃった」
後悔したが時すでに遅し。
リビングでは乙姫がキレていた。
「遺憾に思います!」
ファンタジー
公開:18/02/18 10:37
更新:18/02/18 11:47
更新:18/02/18 11:47
文章を書くのが大好きです。
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