絵になる君と、絵になれない僕

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「オーッ 佐藤がユキちゃんに告白してるぜ」

三階の僕のクラスでは、グラウンドで繰り広げられている告白劇に大層沸き立っていた。高校生ってのは、そういうものだ。僕は窓からそれを眺めていた。

「やっぱ、美男美女は絵になるよなァ」

僕もそう思う。実際、窓枠越しに見る二人は、桜の舞い散る中、まさに青春を描くように、絵画のようだった。美男美女というものは、窓枠すら額縁にしてしまうのだ。

ユキちゃんは、学校でも話題のマドンナだった。
佐藤は、学校でも話題のプリンスだった。

僕は覚えている。ある日、美術部かつ窓際族の僕が窓枠越しの風景を描いていた日、

「きれいな絵」

君は、春風のような、思わずこの世の人間ですか、と言いたくなるような笑顔でそう言った。

窓際族の僕は絵を描くのが好きだった。
この青春の一ページも絵にしてみようか。

僕はきっと、絵にはなれない。
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公開:18/02/15 23:25

bys2828

なんだか、ぼちぼちとしています。

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