就活と就職についてのちょっとした話

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「就活とか糞だろ、糞」
 僕のベッドに寝転んでいる谷口が、尻をかきながら宣い始める。
「俺に当たるなよ、全滅だったからって」
「は? 俺から辞退したんだが?」
「嘘つけ」
 谷口はガバッと起き上がると、就活及び就職の馬鹿らしさについて、力説し始めた。わざわざ自分から刑務所に入ろうとするなんてどうかしてるぜ、ということだ。
 僕は一人になった後、就職について、改めて真剣に考えた。意外にも奴の言葉が響いているようだ。
 散々悩んで、一年間はフリーターでもいいかな、と思い始めた時に、谷口からやたら喜びに満ちているラインがきた。急遽一社、繰り上げ内定が決まったらしい。僕は即行でスマホを切りながら、やっぱり予定通り、就職しようと思い直した。あれだけ就活を頑張って受けた内定を蹴る必要なんて、一つもないのだ。もしも会社が合わなかったら、その時に考えればいいだけのことなのだ。って言うか殺すぞ、谷口。
青春
公開:18/02/15 23:12
更新:18/02/15 23:30

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