恋の調味料
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ラーメン屋を営むNが修行時代の先輩の店を訪ねた時の事。
「Nか。店はどうした?」
「相変わらずの閑古鳥で。それより、繁盛してますね。腕を上げたんですか?」
すると店の奥に連れて行かれ、小瓶を見せられた。
「この液体を飲むとたちまち俺に惚れるのさ。惚れた相手の作る物は何でも美味いだろう?あばたもえくぼってやつだ」
「なるほど。だからあのまずいラーメンでもこんなに繁盛して」
「まずいは余計だ。これを貸してやる。だが、スープに足すぐらいにしろ。どばどば掛けるなよ」
早速店に帰り、通行人の女性に無料だからと惚れ薬をたっぷり掛けたラーメンを食べさせた。
「どうだ、美味いだろう」
「すごくまずいわ」
Nは耳を疑った。
「わたし、なぜだかあなたを愛してしまったわ。だから言うの。こんなまずいラーメンではダメよ」
たまらず先輩に電話をすると、
「だから足すだけにしろと言ったのに。恋は足し算、愛は掛け算だ」
「Nか。店はどうした?」
「相変わらずの閑古鳥で。それより、繁盛してますね。腕を上げたんですか?」
すると店の奥に連れて行かれ、小瓶を見せられた。
「この液体を飲むとたちまち俺に惚れるのさ。惚れた相手の作る物は何でも美味いだろう?あばたもえくぼってやつだ」
「なるほど。だからあのまずいラーメンでもこんなに繁盛して」
「まずいは余計だ。これを貸してやる。だが、スープに足すぐらいにしろ。どばどば掛けるなよ」
早速店に帰り、通行人の女性に無料だからと惚れ薬をたっぷり掛けたラーメンを食べさせた。
「どうだ、美味いだろう」
「すごくまずいわ」
Nは耳を疑った。
「わたし、なぜだかあなたを愛してしまったわ。だから言うの。こんなまずいラーメンではダメよ」
たまらず先輩に電話をすると、
「だから足すだけにしろと言ったのに。恋は足し算、愛は掛け算だ」
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公開:18/02/15 20:29
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