都庁爆破計画

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 都知事が憎い。あいつのせいで東京はめちゃくちゃだ。でもオレは抗議活動なんて面倒なことはしない。あいつごと都庁を爆破して終わりにする。オレは都庁を研究し、完璧な計画を立てた。

 ニセの身分証で都庁に入り、知事室に向かう。この時間の警備は手薄で簡単にニセの身分証で空の知事室に入れた。あいつが戻ってくるのは一時間後だ。オレはバスルームに向かう。ここには監視カメラがないから爆発物を仕掛けるのにちょうどいい。爆発が起これば他の監視カメラの記録も一緒に吹き飛ぶからオレが疑われる可能性はない。
 それにしても豪華なバスルームだ。まだ時間があったので、窓から東京を見下ろしながら風呂を堪能し、都庁を抜け出した。

 だが、オレはあっさりつかまった。全ては完璧だったが、風呂に入っていい気分になったオレは爆破スイッチを押すのを忘れてしまったのだ。爆発物はすぐに発見され、監視カメラからすぐにオレは特定された。
ミステリー・推理
公開:18/02/17 02:32
更新:18/02/17 02:33
定番パターン

一田和樹( バンクーバー )

小説を書いています。
Amazon著者ページ https://t.co/ZrGUiK7HaJ 
公式サイト http://ichida-kazuki.com 
ツイッター @K_Ichida
使用している写真は全て私自身が撮影したか描いたものです。

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